けものそうじゃ

うえはし =作/あさ たかひろ=絵

  • 発行年
    2006
  • 出版社
    講談社
  • NDC
    913

胸が痛むほどまっすぐな,生き物への思い。

紹介文

 獣は人間の道具ではなく,野に在るように在ってほしい,と願うエリン。かのじょの運命をえがいたそうだいなファンタジー。

本文より

 戸が開いた音で,エリンは目をさました。
 夜が開けるにはまだ間がある時刻で,雨がうすいたきの屋根を打つ音が,やみの中に絶え間なくひびいている。
 母が,土間の水場で手を洗っているのが,ぼんやりと見えた。足音をしのばせてにあがってきた母が,しんに身体をすべりこませると,ふうっと雨のにおいと,とうの匂いが,ただよってきた。
(13ページより)

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  • テーマ・ジャンル
  • 日本の物語 SF・ファンタジー 冒険・推理 家族
  • 教科書
  • 国語 6年 87ページ